燃料費対策(恵長丸の場合)
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写真は今年の8月に恵長丸をドックした時のもの。
すべての底引き船が毎年写真のようにドックして吹き付け塗装をし、海水による腐食などから船を守るのです。
しかしその塗装も5年10年と繰り返すうちに何層にもかさなり、重くなり、凹凸ができ船の速力を妨げます。
つまり何が言いたいかと言うと船を守る上で大切な塗装も燃費の面ではマイナスでしか無いという事です。
特に最近の原油価格の高騰で燃料代は10年前の倍になっていますので燃費はとても重要です。
しかしこれには砂撃ちという解決策があります。(写真はその時のもの)
超高圧で砂を吹き付け何層も重なった塗装をすべて削り落して再度新しい塗装をする。
これが恵長丸が今年行った燃料費高騰に対する対策です。
本当に効果があるのかは分かりませんし
この作業自体にかかったお金が数百万・・・
元が取れるのでしょうか・・たぶん無理
何はともあれ今年恵長丸の喫水線より下(赤い部分)は新造船と変わらない滑らかな表面を取り戻したわけです。
ちょうどそのころ漁業組合の廊下に貼ってあるポスターを見かける
燃料費削減対策に補助金が出るという内容
これは貰わない手は無いと早速問い合わせの電話。
私 「こういう対策にこれぐらいかかったんですが補助金はいくら出ますか?」
担当者「20t以上の船舶は一律5万円です」
私 「・・・・・」
「分かりました。・・・」
ガチャ
5万って・・・乗用車の燃費対策じゃないんですよ・・
ポスター作るだけでもそれぐらいかかったんじゃないの・・
いろいろ突っ込みたい事はあったがぐっとこらえ結局何の足しにもなりませんでした。
その他にも漁業に対する補助として燃料費の増加分の9割を国が補助金を出すという話もあるようだが期待はしていない。
何せ条件が到底達成できるようなものではないからだ。
その条件と言うのが
昨年度よりも燃料費を1割削減してなおかつ
漁獲高は前年をうわまわなければいけないというような内容・・(大まかにいえば)
ふつうに考えて無理でしょ。
ってか言われて出来ればみんなしてますよ。
だいたい増加分の9割って何?増加分って?なにを基準に?
これって夏に漁師が一斉ストライキをした時に黙らせるためにした政策なのかな・・
うまく黙らせたもんだとちょっと感心しましたが
おい全国の漁師!そんなのに騙されるな!そんなお金当てにしてると痛い目見るよ?
と教えてあげたい。
見てくれた方
ありがとう!